つながり

航空のしごと

空港で仕事をしていると、いろんな方とお話しします

もちろん、お客様とお話しすることが一番多いのですが、その中でも特に思い出に残っている、羽田空港での出来事です

搭乗手続きカウンターが閉まっている時間、私はカウンターのシステムを使って「プリパレーション」をしていました
(※プリパレーションとは、職員の間ではPREPとかプリパなんて呼ばれていますが、これから手続きを始める便に対して、お客様情報を確認して特別食の注文がないか、お子様連れのお座席が離れていないか、団体のお客様が機内のどのあたりに座るかなどを事前に調整する作業のことです)

その時、ある初老の上品な男性が私に声をかけてきました

旅行のお話しや、近いうちにご家族でご旅行に行かれるといったお話しを気さくにしてくださいました

私はその時、一般的なご質問としてお伺いしていたのですが、後日、本当にご旅行に出発されることになり、当日偶然出勤していた私が手続きを担当させていただくことになったのです

人数ははっきりと覚えていませんが、確か7名ほどのご家族旅行だったと思います

当時の私のできる精一杯のご対応をさせていただき、笑顔でお見送りしました

私にとっては日常の一コマだったのですが、どうやらその方に覚えていただけたようで、次からも、そのまた次の時も、出発前には私宛にお電話をいただき、できる限りの対応をさせていただくようになりました

そんなある日、「いつもお世話になってるから」と、そのお客様から頂き物をしました

もちろんお断りしたのですが、「どうしても」とおっしゃってくださったので、ありがたく受け取らせていただくことにしました

当時まだ20代だった私は、世の中の仕組みがよくわかってなかったと言っても過言ではありません

中身を拝見して驚きました

なんと、商品券が3万円分も入っていたのです!

正直、そのような高価なものが入っているとは考えてもみませんでした(ビール券ぐらいかな、と思っていました)!!

もうどうしていいかわからず、すぐに上司に相談をしました

すると返ってきた言葉は、「頂き物をすると『倍返し』ってことがあるんだが、その方は普通のお客様か??」という、世間知らずの20代には謎すぎる質問でした(その上司、百戦錬磨だったこともあり、もしかしたら「そっちの筋」の方かもしれないと心配したのだと思います)

「3万円の商品券の倍返しとしたら…6万!?」

20代の私にはとんでもない大金です

この返答を聞いた瞬間、「まずい…そんな金、どこから出てくるんだ」と、一瞬目の前が真っ暗になったのは言うまでもありません

恐る恐る、「普通の、どこにでもいるお孫さんを連れた方でした」と答えたところ、”そっか…それなら、その半分は少なくともお返しするようにしなさい」と言っていただけたので、すぐにお菓子の詰め合わせをお送りしました

それからというもの、”またこのようなことが起こるのではないか”と怖気づいてしまった私は、そのお客様からのご連絡に、しばらく居留守を使ってしまいました(本当にごめんなさい!!!)

でも今、冷静に考えると、本当にその方に喜んでいただけたサービスができたからこそ、名前も覚えていただき、このような過分なお心遣いまでしていただけたんだなと、客観的に感じています

「今まで、これほどまでに喜んでいただけるサービス(接客)ができたことがあっただろうか」と振り返ると、このような機会は本当に貴重なのだと実感します

同時に、一期一会を大切にしなければならないということを、改めて深く考えさせられました

一期一会…ホスピタリティマインドを持つうえで、一番大切にしなければいけない言葉かもしれませんね

ということで今日はここまで!

また次回!!!

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